two-seater 2004 8 23
あれは、1993年のことだったと思います。
飲み物を買いに、立ち寄ったコンビニエンスストアで、
ふと、手にした雑誌には、こんなことが書かれていました。
「トヨタ自動車が、二人乗りのスポーツカーMR2の開発中止か」とありました。
その時、私は、なぜと思いました。
当時でも、独身世帯が多くなってきたことが話題になっていて、
もう、車は、座席が、4人分も必要ないのではないかと思っていました。
極端かもしれませんが、
二人乗りの普通車もあっていいはずと友人と話していました。
そういうわけで、MR2の開発中止という話を雑誌で読んで、不思議に思ったのです。
さて、今日(8月23日)の日本経済新聞には、このような記事があります。
「人口減少、日本の大誤算」
この記事の中には、人口学者が、
「クラウンは座席二つで十分ではないか」と提案した話が出てきます。
確かに、夫婦と子供二人という標準世帯が減少し、
元気な高齢者夫婦の増加、独身世帯の増加という現状を考えれば、
二人乗りの普通車もあっていいはずと思います。
というか、四人乗りの車は、贅沢品になるのではないでしょうか。
大は小を兼ねると言いますが、
大型の四人乗りの車に、いつも、一人で乗るか、二人で乗るというパターンでは、
省エネルギーのことを考えれば、贅沢と言われるかもしれません。
最近、よく話題になる大手スーパーについては、
将来は、経営が厳しくなると思います。
なぜならば、こういう大手スーパーは、ファミリー世帯を対象としているからです。
夫婦と子供二人というファミリー世帯が、主要な消費者でしょう。
しかし、こうしたファミリー世帯が、少子高齢化で減少していきますから、
こうした大手スーパーは、売上高が減少していくと思います。
今後は、おそらく、大手スーパーは、
採算の取れない地域から撤退していくことになると思います。
これは、鉄道会社と同じ問題を引き起こすと思います。
採算の取れない地域から撤退することは、民間企業として当然であるかもしれませんが、
大手スーパーが撤退してしまうと、地域住民の生活基盤が損なわれるという問題が発生します。
公立のスーパーが必要になってくるのでしょうか。
そんな話にはならないと思いますが、コンビニエンスストアの役割が大きくなるかもしれません。
少子高齢化と人口減少により、
政府は、「大きな政府」から「小さな政府」へと構造改革する必要があります。
「大きな政府」は、人口増加社会における贅沢品です。
同時に、個人の生活も、
ダウンサイジング(生活レベルの構造改革)が必要になってくると思います。
人口減少→市場規模の減少→企業の売上高の減少→給料の減少。